【FAQ.12】 子宮筋腫といわれました、放置してていいの?
子宮筋腫は、子宮の壁(平滑筋)から発生する腫瘍です。
腫瘍とはいっても良性で、悪性化することはほとんどありません。
実際には無症状の場合もかなり多く、検診で見つかる場合が多いです。
このように無症状で、かつサイズも小さい場合は、当面は経過観察で
よい場合も多々あって、この場合は数ヶ月ごとに診察を行います。
ただ、無症状でも筋腫が大きい場合には、妊娠や出産のときに
問題が起きることがあるため、赤ちゃんを希望される方は
治療が必要となるケースもあります。
子宮筋腫ができる原因や発生過程については、解明されていませんが
発育は女性ホルモン(エストロゲン)に依存することがわかっています。
そのため、子宮筋腫は子宮腺筋症と合併することも多いのです。
筋腫はできた場所によって、粘膜下、筋層内、漿膜下に分類され、
大きさよりもむしろ、このできた場所が問題になります。
最も多いのは、筋層内筋腫(子宮の筋肉の中にできるもの)です。
粘膜下筋腫は子宮内膜のすぐ内側に発生し、症状が重いのが特徴です。
また、漿膜下筋腫は子宮の表面を覆っている漿膜の下にできます。
子宮筋腫の症状としては、過多月経(月経血の量が多くなる)と
それに伴う貧血、下腹部の圧迫感や頻尿、痛みなどです。
子宮筋腫の治療法としては、ホルモン剤を使う薬物療法や手術療法など
がありますが、近年は多様化しています。
そのため、治療法の選択には、症状はもちろんのこと筋腫の種類や
年齢、妊娠の希望の有無のほか、ライフスタイルや費用なども
考えていくことになりますので、婦人科を受診たうえで
信頼できる医師と相談するのがよいでしょう。
2012年03月21日